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Google Document AIとは?導入から日本語請求書の精度、活用方法まで徹底解説

近年、企業のペーパーレス化やデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進む中で、紙の文書やPDFを自動的に読み取り、構造化データとして活用できる「Document AI」への注目が高まっています。
この記事では、Google Document AIの概要から導入方法、日本語請求書の精度、料金、ユースケースまでを詳しく解説します。

目次

1. Google Document AIとは?

Google Document AI(ドキュメントエーアイ)は、Google Cloudが提供する文書解析プラットフォームです。
AIを用いてPDF、画像、スキャンデータなどのドキュメントを解析し、文字情報(OCR)や構造(レイアウト、テーブル、ラベル)を自動的に抽出します。

他社のOCRと異なる点は、単なる文字認識にとどまらず、文書の「意味」や「構造」まで理解してデータ化できる点です。
たとえば、請求書を解析すると、「請求日」「金額」「取引先名」「品目」などを自動的に識別してくれます。

Google CloudのAIインフラ上で動作しているため、スケーラブルかつ高精度な解析が可能。
また、APIを通じて既存のシステムに組み込めるため、企業の業務自動化(RPA、ERP連携など)にも適しています。

n8nやDifyなどのAIアプリでも使用可能です。

2. Google Document AIの導入方法

導入手順は比較的シンプルです。

  1. Google Cloud Platform(GCP)のアカウントを作成
    既存のGoogleアカウントを使ってGCPにログインし、Document AI APIを有効化します。
  2. プロジェクトの作成とAPIキーの発行
    新しいプロジェクトを作成し、Document AIを有効化。APIキーまたはサービスアカウントキーを取得します。
  3. パーサー(Parser)の選択
    Document AIは「パーサー」と呼ばれる解析エンジンを使って動作します。
    代表的なものには以下があります:
    • Invoice Parser(請求書用)
    • Form Parser(フォーム用)
    • Document OCR(汎用テキスト抽出用)
    文書の種類に応じて最適なパーサーを選ぶことが重要です。
  4. APIリクエストの送信
    cURLやPython、Node.jsなどからHTTPリクエストを送信し、Document AIに解析を依頼します。
    結果はJSON形式で返されるため、そのままシステムに取り込むことができます。

3. 日本語の請求書の精度は?

3.1 デモで精度を確認可能

Google Document AIの公式サイトでは、Invoice Parserのデモを試すことができます。
実際の日本語請求書をアップロードすれば、どの程度情報を正しく抽出できるか確認可能です。

3.2 実際に試した印象

筆者が日本の請求書を複数テストしたところ、精度はあまり高くないという印象を受けました。
特にフォーマットがバラバラな中小企業の請求書では、「請求日」「金額」「宛名」などの抽出に失敗するケースが多いです。

3.3 パーサーの選択と限界

Document AIは「パーサーを選んで実行する」仕組みです。
Invoice Parser以外にもForm ParserやGeneral Document Parserなどがありますが、日本語請求書にはまだ最適化されていない部分が多いのが現状です。

3.4 Invoice Parserの弱点

特にInvoice Parserでは、

  • 手書き風フォント
  • 低解像度スキャン
  • 複雑な表形式
    に弱く、紙をスキャンした請求書からはほとんど情報が取れないこともあります。

4. 精度を上げる方法

精度を補うためのアプローチはいくつか存在します。

4.1 Invoice Parserをトレーニングする

Google Document AIでは、独自データを使ってパーサーをカスタムトレーニングすることができます。
特定のフォーマットに合わせて学習させることで、精度を大幅に向上できます。

ただし、トレーニングには数百件のラベル付きデータの準備一定の開発リソースが必要です。
導入コストがかかるため、頻繁に同じ形式の請求書を扱う企業に向いています。

4.2 Form Parser+OpenAI APIの組み合わせ

もうひとつの実用的な方法が、Form Parserで取得した結果をOpenAI APIなどの言語モデルで補完する手法です。

Form Parserは主にテーブル(表)内部の情報抽出に特化していますが、宛名や住所など表外のテキストは取得できません。
そのため、OpenAI APIで文脈を補い、「住所」「宛名」「請求先」などを自然言語で再抽出することで、より高精度なデータが得られます。

この方法の利点は、学習不要で柔軟に運用できる点です。
導入コストを抑えながら、Document AI単体よりも高い精度を実現できます。

5. APIの利用料金

2025年10月時点では、1ページあたり約4.5円(1ドル=150円換算)で利用可能です。
ページ単位の課金モデルのため、小規模な利用からスモールスタートが可能です。

ただし、カスタムモデルのトレーニングやストレージを利用する場合は、別途料金が発生します。
運用前に、Google Cloudの料金計算ツールで試算するのがおすすめです。

6. ユースケース

Document AIは、請求書以外にも幅広く応用可能です。

  • 経理業務の自動化:請求書・領収書・見積書のデータ入力を自動化
  • 契約書管理:契約日や当事者情報を自動抽出して検索性を向上
  • 製造業の帳票処理:検査報告書や納品書のデジタル化
  • 人事・総務書類の整理:履歴書・申請書などの紙文書を自動分類

これらの用途において、Document AIは単なるOCRではなく、ビジネスデータの基盤化ツールとして機能します。

まとめ

Google Document AIは、世界最高レベルのAI技術を活用したドキュメント解析ツールです。
日本語請求書への対応はまだ発展途上ですが、適切なパーサー選択やAI補完を組み合わせることで実用レベルに到達します。

導入コストも比較的低く、スモールスタートが可能な点も魅力。
「文書業務の自動化」「AIによるバックオフィス改革」を検討している企業にとって、Document AIは大きな可能性を秘めた選択肢といえるでしょう。

SamoX代表 福元

弊社ではAI×システム開発を行っております。
AI活用支援から複雑なシステム開発まで幅広く対応可能です。
お困りごとがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

shunfukumotoのアバター shunfukumoto 代表取締役

株式会社SamoX 代表取締役。
AI活用をはじめとして、本格的なシステム開発まで対応可能です。
スタートアップから大企業まで新規事業システム開発や業務効率化アプリ開発をしています。
お気軽にお問い合わせください!

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